はじめに
PS VitaでPSPやPlayStation 1のゲームをプレイする際、欠かせない環境のひとつが「Adrenaline」です。
Adrenalineを使用すれば、PS Vita上でPSPシステムを起動できるようになります。
しかし、Adrenaline経由でゲームを起動する場合、毎回アプリを開いてからゲーム選択画面で目的のタイトルを選ぶ必要があり、少々手間に感じることもあります。
これに対し、Adrenaline内にあるPSPやPS1タイトルを独立したショートカットアイコン(バブル)として作成・管理するための定番ツールがAdrenaline Bubbles Manager(ABM)です。
従来、Adrenaline Bubbles Managerは「Adrenaline v7」環境を中心に利用されていましたが、最新アップデートによってisage氏開発の「Adrenaline 8.0.2」へ正式対応しました。GitHubでは現在、最新版となるAdrenaline Bubbles Manager v6.22が公開されています。
「Adrenaline v8に移行したら、これまでのバブルが動かなくなった」「対応版のリリースを待っていた」というユーザーにとって、今回のアップデートは非常に重要です。
本記事では、Adrenaline Bubbles Manager v6.22の主な変更点や、Adrenaline v8環境へ導入する際のポイントを分かりやすく解説します。
Adrenaline Bubbles Manager(ABM)とは?
Adrenaline Bubbles Manager(ABM)は、PS Vitaのホーム画面(LiveArea)にPSPやPS1コンテンツの直接起動バブルを作成・管理できるユーティリティアプリです。
ABMを利用するメリット
通常、AdrenalineでPSPゲームを遊ぶには「Adrenalineを起動 ➔ PSPのXMB画面からゲームを選択」という手順を踏む必要があります。
しかし、Adrenaline Bubbles Managerを使用すれば、PSPのISO・CSO・PBPファイルを対象に、ゲームごとの起動バブルをLiveAreaに直接作成できます。
- 直接起動が可能: PS Vita専用ソフトと同じ感覚で、LiveAreaから1タップでPSPゲームが起動できる
- 高度なカスタマイズ: バブルのタイトル名、アイコン画像、LiveAreaの背景デザイン、各種起動設定を個別に管理可能
- 大量のゲーム整理に最適: PSP/PS1のライブラリを多数所有している環境で抜群の利便性を発揮
💡 関連記事
Adrenaline Bubbles Managerの基本的な導入方法や初期設定については、過去の記事もあわせてご参照ください。
Adrenaline v8(8.0.2)対応による主な変更点
今回のアップデートにおける最大のトピックは、Adrenaline Bubbles Managerがisage版Adrenaline 8.0.2に正式対応したことです。
公式GitHubリポジトリでも、対応動作環境として従来の「TheOfficialFloW版Adrenaline v7」に加え、「isage版Adrenaline 8.0.2」が明記されています。
Adrenaline v8の登場以降、従来のバブル環境との互換性に不具合が生じ、GitHubのIssue等でも「v8に更新するとバブルが起動しなくなる」という症例が報告されていました。今回のABMアップデートによって、これらの互換性問題が解消されています。
1. v6.21:Adrenaline 8.0.2対応の統合と安全性の向上
バージョン6.21では、コミュニティ主導で進められていたAdrenaline 8.0.2対応が正式に本家へと統合されました。
- 対応環境の拡張: isage版Adrenaline 8.0.2および「ISAGECOMPAT版AdrBubbleBooter」に対応
- モジュール判別機能: 適用されているモジュールを正確に判別するためのCRCチェックを追加
- 安全性と復元処理: モジュールのインストールや安全な復元処理が強化され、環境に応じた適切なモジュール使い分けが可能に
2. v6.22:PSP EBOOT.PBPバブル起動不具合の修正
最新版であるバージョン6.22では、Adrenaline v8.0.2環境下で発生していたPSP EBOOT.PBPファイル由来のバブルが起動しない問題が修正されました。
- モジュールの更新: isage環境向けの
adrenaline_user.suprxを更新 - 安定性の向上: EBOOT.PBP(PS1ゲームや一部のDL版PSPソフト等)から作成したバブルの起動成功率が大幅向上
Adrenaline v8.0.2を利用している場合は、古いABMのまま運用せず、最新のv6.22へアップデートすることを強力におすすめします。
3. 日本語(UTF-8)タイトルの表示崩れを改善

機能面の強化に加えて、LiveAreaにおけるUTF-8タイトル処理の最適化も行われました。
マルチバイト文字が適切に処理されるようになったため、日本語のゲームタイトルを含むバブルを作成した際に発生していた文字化けや表示崩れの問題が改善されています。日本のPSPタイトルを多数登録しているユーザーにとっても嬉しいアップデートです。
Adrenaline Bubbles Managerで設定できる便利機能
Adrenaline Bubbles Managerは、単にショートカットを作成するだけではありません。バブルごとにPSPエミュレータ側の動作設定を細かくカスタマイズできます。
| 設定項目 | 概要・できること |
| 起動ドライバー設定 | INFERNO、MARCH33、NP9660など、ゲームに最適なドライバーを選択 |
| CPUクロック変更 | 動作が重いゲームに対して個別でクロックアップを設定 |
| プラグイン管理 | ゲーム単位でPSPプラグインの有効・無効を切り替え |
| ボタン・メモリ設定 | PSボタンの挙動変更や、High Memory(メモリ拡張)機能の有効化 |
| デザイン調整 | バブルアイコンの表示形式、背景色、各種テンプレートの個別適用 |
ゲームごとに個別の動作環境を設定できるため、相性問題が発生しやすいタイトルでも安定して動作させることが可能です。
ABMの導入手順と注意点
導入から利用開始までの基本的なステップは以下の通りです。
- Adrenalineの準備
PS Vitaに「isage版Adrenaline 8.0.2」を導入し、Adrenaline単体でゲームが正常に起動することを確認します。 - ABM(v6.22)のインストール
GitHubの公式リポジトリから最新のAdrenalineBubblesManager.vpkをダウンロードし、VitaShell等でインストールします。
- 初回起動とモジュール更新
ABMを初めて起動する際、画面の指示に従ってモジュールの更新を行います。 - 再起動と初期化
モジュール更新完了後、PS Vitaを再起動します。再起動後、一度Adrenalineを起動してから終了し、その後ABMを立ち上げてバブル作成を行ってください。
⚠️ 注意点
モジュール更新後の再起動および「Adrenalineの事前起動」を行わないと、バブルが正しく作成されない・起動しない原因となります。手順を守って作業を進めてください。
こんな人におすすめ
今回のアップデート(v6.22)は、特に以下のような環境・目的を持つPS Vitaユーザーにおすすめです。
- Adrenaline v8.0.2へ移行した人
└ バンドルや動作環境を更新後、バブルが起動しなくなって困っていた方 - LiveAreaからゲームをサクサク起動したい人
└ 毎回AdrenalineのXMB画面を経由する手間を省き、ワンタップで遊戯したい方 - 大量のPSP/PS1ライブラリを整理したい人
└ ゲームごとにドライバーやクロック、アイコンデザインを個別管理したい方
おわりに
PS VitaでAdrenalineを活用しているユーザーにとって、Adrenaline Bubbles ManagerのAdrenaline v8(8.0.2)対応は非常にインパクトの大きいアップデートです。
環境を最新のv8.0.2へ移行しても、ABMを使うことでLiveAreaからのダイレクト起動という利便性を維持できるようになりました。特に最新版のv6.22では、EBOOT.PBPファイルの起動バグ修正や日本語タイトルの表示改善など、細かな使い勝手も大幅に向上しています。
「Adrenalineをアップデートしたらバブルが使えなくなった」とお悩みの方は、ぜひ最新のAdrenaline Bubbles Manager v6.22を導入して、より快適なプレイ環境を構築してみてください。

コメント