はじめに
近年、ネット上では PS Vitaへのカスタムファームウェア(CFW)導入方法 に関する情報が古いものと新しいものが混在しています。
本記事では、2025年10月時点 の最新手順を整理し、分かりやすくまとめました。
なお、PS Vita 2000シリーズ や PS TV は、ソフトウェア構造が初代モデル(1000)とほぼ同一のため、特別な記載がない限り、同じ手順で導入が可能です。
💡補足
本記事は情報整理を目的とした技術メモです。
CFW導入は自己責任で行ってください。Sony公式のサポート対象外となります。
PSVita CFW導入手順
システムソフトウェアのアップデート(3.74)
ままずはシステムソフトウェアのバージョンを確認します。
手順:
- アプリ「設定」 → 「システム」 → 「システム情報」を開きます。
- 表示されたバージョンが 3.74未満 の場合は、更新を行います。
(※2025年10月現在の最新バージョンは「3.74」です。)
HENloの使用
現在は HENlo という手法を使うことで、Vita単体で簡単にCFWを導入できます。
PC接続や特殊な機材は不要です。
HENloの起動
- アプリ「ブラウザー」を起動し、以下のURLへアクセスします。
➡ http://jailbreak.psp2.dev - 「Unlock my Vita」をタップしてから、「Unlock」をタップします。
- 成功すると、「henlo-bootstrap」という画面が表示されます。
HENkakuとVitaDeployのインストール
- 「Install HENkaku」を選び、×ボタンを押してHomebrew機能を有効化します。
- 「Install VitaDeploy」を選び、×ボタンでインストールします。
- 「Exit」を選んで終了します。
HENkakuの設定
- アプリ「設定」を開きます。
- 「HENkaku設定」に進みます。
- 「リスクのあるユーザープログラムを有効化」にチェックを入れます。
- 設定アプリを閉じます。
Ensōのインストール(CFW常駐化)
Ensōを導入することで、CFWを再起動後も自動的に有効にできます。
- アプリ「VitaDeploy」を起動します。
- 「Install a different OS」を選択します。
- 「Quick 3.65 Install」をタップします。
- コンポーネントのダウンロードが完了するまで待ちます。
- 確認メッセージが表示されたら、×ボタンを押します。
- 画面に表示される通知を読み、20秒ほど待ちます。
- 再度×ボタンを押して、インストールを確定します。
完了後、Vitaは自動的に再起動し、HENkaku Ensō(CFW) が有効化された状態になります。
最終セットアップ
iTLS-Ensoの導入
古いファームウェアではTLS1.2に対応していないため、オンライン接続に必要なiTLSを導入します。
- アプリ「VitaDeploy」を起動します。
- 「App downloader」をタップします。
- 「iTLS Installer」を選択します。
- 画面上部の「Download the selected apps」をタップします。
- アプリのダウンロードとインストールが完了するまで待ちます。
続いて、アプリ「iTLS-Enso」を起動し、
「Install the full iTLS package」を選んで×ボタンを押します。
完了後、自動的に再起動します。
更新のブロック
- 「設定」 → 「システム」 → 「自動スタート設定」を開きます。
- 「システムソフトウェアのアップデートファイルをダウンロードする」のチェックを外します。
PSNアクセスの設定(偽装設定)
- 「HENkaku設定」を開きます。
- 以下の2つにチェックを入れます。
- 「PSNの偽装を有効化」
- 「バージョンの偽装を有効化」 - 「偽装バージョンの確認」を選び、「3.74」と入力します。
- 設定アプリを閉じます。
おわりに
以上で、PS VitaへのCFW導入(HENkaku Ensō環境構築) は完了です。
ここまで完了すれば、再起動してもCFWが維持され、Homebrewアプリやエミュレーターなどを快適に利用できるようになります。
今後は、人気のPSPエミュレーター「Adrenaline」などの導入手順についても、別記事で詳しく紹介する予定です。
コメント