はじめに
ニンテンドーDS/DSi エミュレーターとして高い評価を集める melonDS に、待望の新バージョン 「melonDS 1.1」 が公開されました。
前バージョン 1.0 から大きく進化しており、DSi タイトルのパフォーマンス向上 や チートデータベース(usrcheat.dat)対応 など、ユーザーに嬉しい改善が多数含まれています。
ダウンロードリンクはこちら:
🔗 melonDS公式サイト ダウンロード
本記事では、公式リリースノートをもとに、melonDS 1.1 の変更点や特徴をわかりやすく整理して紹介します。
melonDS 1.1の変更点まとめ
DSi タイトルの極端な低FPSを解消(DSP HLE 対応)
一部の DSi タイトルで FPS が 1 桁まで低下する深刻な問題が、
DSP HLE(高レベルエミュレーション)対応 によって大幅に改善されました。
- 新しい HLE 実装により多くの DSi ソフトが高速動作
- 未対応の DSP コードは自動で LLE にフォールバック
→ 互換性も保たれています
DSi タイトルを遊ぶ人にとって最も大きな改善点です。
オーディオが高音質化(blip-buf 採用・48 kHz 固定出力)
DSi オーディオ対応により音質面の問題が生じていましたが、
blip-buf ベースの高品質リサンプラーへの刷新で、これらがすべて解消。
- 出力周波数は 48 kHz に統一
- DS/DSi ともにクリアで安定したサウンドに
音にこだわるユーザーには特に嬉しい改善です。
チート機能が大幅強化(usrcheat.dat 読み込み対応)
待望の新機能として、R4 用 usrcheat.dat の読み込みに対応しました。
- usrcheat.dat から該当ゲームのチートをインポート可能
- カテゴリ説明文や「1つだけ有効」設定に対応
- ソート機能やUI刷新で管理しやすく改善
- 拡張された .mch 形式は後方互換あり
手動入力不要で、圧倒的に便利に進化しています。
高解像度レンダリング時の描画崩れを修正
コンピュートシェーダーレンダラー使用時に、
高解像度設定でタイル容量不足による描画崩れが発生していました。
今回の更新で タイルスケーリング処理が追加され、安定描画が実現。
高解像度で遊ぶユーザーには重要な修正です。
Wayland + OpenGL 環境での表示不具合を修正
Linux(Wayland)で OpenGL 使用時に、
ウィンドウの描画が乱れる問題がありましたが、
今回のアップデートで 完全に解消されています。
BSD 向けビルドの提供開始(FreeBSD / OpenBSD / NetBSD)
CI が整備されたことで、
FreeBSD / OpenBSD / NetBSD 向けの 公式ビルド提供が実現。
- JIT リコンパイラ側も BSD 対応が進行
- BSD ユーザーにとって大きな前進
多数の安定性改善・バグ修正
今回のアップデートでは、細かなものも含めて多くの問題が解消されています。
- 複数インスタンス実行時のランダムクラッシュを修正
- 稀に音が出なくなる問題を完全修正
- そのほか安定性向上のためのパッチを多数適用
1.1 全体として信頼性が大きく向上しています。
今後の予定:ver1.2 では高解像度ディスプレイキャプチャを実装予定
開発チームはすでに次期バージョン melonDS 1.2 で以下を予定しています。
- 高解像度ディスプレイキャプチャ
- RTCom(DSi の通信機能)対応
- ネットプレイ(オンラインマルチ)
- UI 全面刷新
- 公式サイトの更新
引き続き、機能追加が積極的に進められる見込みです。
おわりに
今回の melonDS 1.1 は、
パフォーマンス・音質・利便性のいずれも大きく進化した、非常に重要なアップデートです。
特に、
- DSP HLE による DSi タイトルの高速化
- 48 kHz 出力の高品質オーディオ
- usrcheat.dat 対応によるチート機能の強化
など、日常的に使う部分が大幅に改善されています。
まだ試していない方は、ぜひ最新バージョンを導入し、進化した melonDS を体験してみてください。
なお、melonDS 1.1 の 日本語化パッチについては現在検討中です。
需要や作業量を見ながら判断したいと思いますので、
もし「日本語化が欲しい!」という声があれば、ぜひコメントなどで教えていただけると嬉しいです。

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